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人権と巨悪 [人]

 フランス大使が拘置所のカルロス・ゴーン容疑者と面会したそうで、大使館の広報担当者が言うには「外国にいるすべてのフランス人は領事保護を受ける権利がある」と。ま、そういいつつ、ゴーン氏は特別中の特別でしょうが。


 北朝鮮による拉致事件やシリアなど中東での拉致事件で、我が国の政府はそういう立場をとっているのでしょうか?「すべての日本人は領事保護を受ける権利がある」と。事件が判明した時に、打開へ素早い対応をとるなら解決への糸口も見つけやすいでしょう。



 安保関連法の論議の時にアベ総理大臣は、フリップを使って外国在住や駐留家族、日本人親子の救出を米軍によってしてもらえるかのように印象付けました。その後、自衛隊機や特殊部隊を派遣して外国でとらわれた邦人(たぶん企業の人たちでしょう)を救出したいとの案も出されました。


 

 そういう印象操作をしつつ

 テロであろうが拉致であろうが、あるいは違法な犯罪を犯していても、自国民が危害を与えられそうな状況に陥ったならば、「自国民だから」という理由のみで全力を尽くして救出に当たるという気概?が日本政府関係者にはあるのでしょうか。


 アメリカは日米地位協定によって、沖縄で民間人相手に兵隊が犯罪犯しても、「米兵は自国民だから」という理由で守りますよね。事故だろうが犯罪だろうが、自己責任なんて言いません。

「すべての人に国として同じ権利を認める」  

 自国民に対しては、徹底して人権を認める。善悪の判断はしない。

 日本国はそういう立場には立ちませんね。人権を制限しようとしている国ですから。



 そんなことを今度の事件でフランスは示唆してくれます。



 ガバナンスができてなかった、この国で。監査法人もチェックできなかった。マスコミはこの事件をどんな切り口で伝えるのでしょう?でも、経済的にどんな影響があろうとも、ゴーン氏は所詮私企業内の不正です。


 法律を曲げ、犯し、あるいは記録を改ざんしてでもこの国の形を変えつつある巨悪を見逃さないように、そちらの報道を優先してもらいたいものです。



    




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              えびね


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