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2018-10-27 [人]

安田純平さんがシリアで長く拘束された後、解放されて帰ってきたことに関して、「本人が謝罪会見しろ」とか「政府に感謝しろ」とか「英雄ではない」とか、さまざまな感想・意見があるようですが、majyoさんのブログに引用されている漫画で説明されていたものが私にとっては得心できるものでした。


戦場のような、自分から怖いところには行きたくないし行く気もしないけれど、もし自分がそういうひどい環境に置かれていたならば、そのことを広くたくさんの人に知って欲しいと思う。


それを伝えるのが彼の自分のジャーナリストとしての務めであると、信じて行動しているならば、何回もそういう場で捕まる可能性はたくさんあって当たり前ではないでしょうか。


「何回も捕まっているのに、何の反省もなくまた行ってけしからん!」とか、「パスポート返上させろ!」とかいうのは簡単です。

でも、自分がひどい環境にあるとき、遠く極東からでも命がけでその事実を伝えてくれる人が来てくれたならば、当事者はどんなにかうれしいことでしょう。


辛坊治郎さん?が何年も前にヨットで遭難して助けられた時にまず日本政府に感謝した、それに倣えとかいうことが書かれていますが、彼は勝手に冒険して遭難しそうになったのであって、次元の違う話を比較対照できるかのように話題にするほうがおかしいのです。


本来ジャーナリストは英雄でありませんし、英雄になろうなんて考えて仕事をする人もあまりないのではないでしょうか。誰でも自分の命は惜しいのです。でもそれでもみんなに事実を伝えたいという気概や勇気を持って行動する人を、自分はのどかなところにいて悪しざまに言うのは、どうかしています。


英雄ではなくても、尊敬の念は持つべきです。


理不尽なことに立ち向かう勇気を持つこと、それが真の道徳ではありませんか?




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